ベトナムのワークパーミット違反罰則|外国人本人・企業の罰金と注意点【2026年最新】

ベトナムのワークパーミット違反罰則|外国人本人・企業の罰金と注意点【2026年最新】

ベトナムビジネス|2026年最新版

2026年9月10日施行の政令283/2026/NĐ-CPを基に、ベトナムで働く外国人本人と雇用企業が確認すべきワークパーミット違反の罰則、免除手続、職位・勤務形態変更時の注意点を実務目線で解説します。

ワークパーミット外国人労働者政令283/2026企業実務

この記事のポイント
2026年7月15日公布の政令283/2026/NĐ-CPは9月10日施行。WPなし・必要な免除確認書なし・期限切れで働く外国人本人には1,500万~2,500万VND、企業が無許可・期限切れの外国人を使用した場合は人数に応じ3,000万~7,500万VNDの罰金が規定されています。ただし、この基本的な罰金レンジは旧政令12/2022/NĐ-CPにも存在しており、「2026年に一律大幅増額」とする説明は正確ではありません。

政令283/2026/NĐ-CPとは

政令283/2026/NĐ-CPは、労働、社会保険、ベトナム人労働者の海外就労に関する行政違反の処罰を定める政令です。2026年7月15日に公布され、2026年9月10日に施行されました。外国人労働者に関する違反は第13条で整理されています。

項目 内容
法令 政令283/2026/NĐ-CP
公布日 2026年7月15日
施行日 2026年9月10日
外国人労働者関連 第13条
WP制度の基本法令 労働法2019、政令219/2025/NĐ-CP

法令の役割
政令219/2025/NĐ-CPが外国人労働者の許可・免除・管理手続を定め、政令283/2026/NĐ-CPが違反した場合の行政罰を定める、と整理すると分かりやすくなります。

外国人本人・企業の罰金一覧

企業担当者がまず確認したいのが、無許可就労・期限切れに対する罰金です。

対象・違反 罰金
外国人本人
WPまたは必要なWP免除確認書なしで就労
1,500万~2,500万VND
外国人本人
失効したWP・免除確認書を使用
1,500万~2,500万VND
企業
無許可・期限切れ等:1~10人
3,000万~4,500万VND
企業
11~20人
4,500万~6,000万VND
企業
21人以上
6,000万~7,500万VND

旧制度との比較
無許可・期限切れ就労の基本的な罰金レンジは旧政令12/2022/NĐ-CPにもありました。今回の施行を機に、許可内容、期限、免除手続、返納まで含めて管理体制を点検することが重要です。

WP記載内容と違う仕事も注意

WPまたはWP免除確認書に記載された内容と異なる形で外国人を働かせた雇用主には、外国人1人あたり500万~1,000万VND、合計最大7,500万VNDの罰金が規定されています。

確認項目 チェック
職位・仕事内容 許可内容と実際の役割が一致しているか
勤務形態 申請時と実態が一致しているか
雇用主 雇用関係が変わっていないか
有効期限 現在も有効か

特に注意
異動、昇進、職務変更、勤務形態変更があった外国人は、WPが有効期間内でも手続の要否を再確認してください。

申請書類の改ざん・偽造にも罰則

WPや免除確認書の取得・再発行・延長申請に関する書類を改ざんした場合、または偽造書類を使用した場合で刑事責任に至らないケースについて、雇用主に4,000万~6,000万VNDの罰金が規定されています。

企業側の確認
海外本社、外国人本人、外部業者から受け取る学歴・職歴・派遣証明等についても、必要な真正性確認を行える社内フローを用意しましょう。

外国人本人は国外退去の可能性も

無許可就労や失効したWP・免除確認書を使用した外国人については、罰金に加えて国外退去が追加処分として適用され得ます。WP期限管理は、本人の勤務継続やプロジェクトにも影響する重要なコンプライアンス管理です。

期限直前では遅いことも
必要書類の取得や当局手続の時間を考慮し、社内で有効期限一覧と更新開始予定日を管理しておくことが重要です。

「WP免除」でも手続不要とは限らない

政令219/2025/NĐ-CPでは、WP免除確認書を取得するケースと、確認書の取得手続は不要でも事前通知が必要なケースが整理されています。

たとえば、ベトナム人と結婚しベトナム国内に居住する外国人など一定のケースでは、免除確認書の取得手続は不要ですが、勤務開始の少なくとも3営業日前までに権限ある機関への通知が必要とされています。

免除=手続ゼロではない
どの免除条項に該当するのか、確認書が必要か、通知のみでよいかまで確認してください。

職位・勤務形態を変更するときの注意

政令219/2025/NĐ-CPでは、有効なWPを持つ外国人が、雇用主を変更せず職位または勤務形態を変更する場合でも、新たなWP取得が必要となるケースが定められています。

社内イベント 確認事項
昇進・役職変更 WP上の職位変更に該当しないか
部署異動 仕事内容への影響
出向形態変更 勤務形態変更に該当しないか
現地採用への切替 雇用・給与形態とWPの整合
法人間異動 雇用主変更・新規WPの要否

企業向け|2026年9月WPチェックリスト

外国人を1人でも雇用している企業は、次の項目を一覧で確認しておくことをおすすめします。

  • 外国人全員のWPまたは免除根拠を一覧化
  • WP・免除確認書の有効期限を管理
  • 実際の職位・仕事内容と許可内容を照合
  • 勤務形態・雇用主の変更を確認
  • 免除対象者の確認書・通知を確認
  • 退職・異動時の回収・返納を確認
  • 申請書類の真正性を確認
  • 更新を期限前に開始
  • 人事異動時にWPへの影響を確認

管理表に入れたい項目
氏名、国籍、職位、勤務形態、WP番号、発行日、有効期限、免除根拠、更新開始予定日、担当者を一つの管理表にまとめると漏れを防ぎやすくなります。

よくある違反リスクをケース別に確認

ケース1|期限切れのまま勤務

期限切れWP等を使用して働く本人と、その外国人を使用する企業の双方が処罰対象となり得ます。

ケース2|WP取得後に役職変更

小さな人事変更でも、許可された職位・勤務形態と実態が変わる場合は新たな手続の要否を確認します。

ケース3|WP免除だから何も届け出ない

免除類型によって確認書取得または事前通知が必要です。

ケース4|退職者のWPをそのまま保管

WPや免除確認書の回収・返納に関する義務違反も処罰対象です。退職・契約終了時の手続まで管理してください。

政令219/2025/NĐ-CPとの関係

現在の外国人WP制度では政令219/2025/NĐ-CPが重要な基本法令です。2025年8月7日に施行され、外国人雇用ニーズの説明とWP申請手続の統合などが行われました。

政府公式説明では、必要書類が揃った申請について権限ある機関は10営業日以内に雇用ニーズを審査しWPを発給するとされています。

セットで確認
219/2025=許可・免除・管理手続、283/2026=違反時の行政罰、と理解すると実務整理しやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. いつ施行?

2026年9月10日です。

Q. WPなしの外国人本人の罰金は?

1,500万~2,500万VNDです。

Q. 企業側は?

無許可・期限切れ等の場合、人数に応じ3,000万~7,500万VNDです。

Q. 2026年に罰金が大幅増額?

無許可・期限切れの基本レンジは旧政令12/2022にも存在しました。

Q. WPがあれば役職変更してもよい?

変更内容によって新しいWPが必要となるケースがあります。

Q. WP免除なら何もしなくてよい?

いいえ。類型により確認書または事前通知が必要です。

Q. 期限切れは国外退去対象?

国外退去が追加処分として適用され得ます。

Q. 許可内容と違う仕事は?

雇用主に1人あたり500万~1,000万VND、合計最大7,500万VNDの罰金が規定されています。

まとめ

政令283/2026/NĐ-CPは2026年9月10日に施行されました。外国人本人の無許可・期限切れ就労には1,500万~2,500万VND、企業による無許可・期限切れ外国人の使用には人数に応じ3,000万~7,500万VNDの罰金が規定されています。

重要なのは期限だけではありません。許可内容との不一致、免除手続、書類の真正性、退職時の回収・返納まで含め、外国人雇用管理全体を点検してください。

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参考文献・公式情報

ベトナム政府の法令データベース、政府電子新聞、内務省の公式回答を中心に作成しています。個別案件では最新法令と管轄当局の運用をご確認ください。